妊娠糖尿病とは?リスク・食事管理・産後のケア
妊娠中に血糖値が高くなる妊娠糖尿病。診断から食事管理、出産後のケアまで、実際の経験を踏まえた実践的な情報をお届けします。
📑 目次
妊娠中期の血液検査で数値が基準オーバー。産院から呼び出されて「糖負荷試験を受けてください」と言われた日のこと、今でも鮮明に覚えてる。
朝から甘い炭酸水みたいなのを飲んで、何度も採血されて。結果は「妊娠糖尿病」。もともと糖尿病って言われたことなんてなかったし、甘いもの特別食べてたわけでもないのに。なんで私が、って思った。
でも後から知ったんだけど、妊娠糖尿病って妊婦さんの10人に1人くらいは診断されるらしい。珍しくないどころか、むしろよくあること。そして、ちゃんと向き合えば怖くない。
そもそも妊娠糖尿病って何が起きてるの?
妊娠すると体の中でいろんなホルモンが出てくるんだけど、その中に「インスリンの邪魔をするやつ」がいる。胎盤から出るホルモンね。
インスリンは血糖値を下げる働きをしてるから、これが邪魔されると血糖値が上がりやすくなる。普通は膵臓が頑張ってインスリンを多めに出してくれるから大丈夫なんだけど、追いつかない人が出てくる。それが妊娠糖尿病。
だから「普段の生活習慣が悪い」とか「自己管理ができてない」とかじゃなくて、ホルモンの問題。妊娠という体の変化についていけなかっただけ。自分を責める必要はない。
診断されるのは大体24〜28週くらい。この時期にスクリーニング検査をするのが標準になってる。
放っておくとどうなる?
正直な話、血糖値が高いまま放置するとリスクはそれなりにある。
赤ちゃんが大きくなりすぎる(巨大児)ことがあって、そうなると分娩が大変になる。赤ちゃんの低血糖、黄疸、呼吸のトラブルも起きやすい。長い目で見ると、将来的な肥満や糖尿病のリスクも上がるって言われてる。
ママ側だと、妊娠高血圧症候群になりやすくなったり、羊水が多くなりすぎたり、早産のリスクが高まったり。帝王切開率も上がる。
怖いこと書いたけど、これ全部「管理しなかった場合」の話だから。きちんと血糖値をコントロールすれば、普通の妊婦さんとほぼ変わらないリスクで出産できる。
食事管理の現実
ここからが本番。診断されてから出産まで、基本的に毎日向き合うことになる。
カロリー制限じゃなくて、血糖コントロール
最初勘違いしてたんだけど、「とにかく食べる量を減らせばいい」わけじゃない。赤ちゃんは育ってるから、必要な栄養は摂らなきゃいけない。
大事なのは「血糖値を急激に上げないこと」。同じ炭水化物でも、食べ方次第で血糖値の上がり方が全然違う。
分食っていって、1日3食じゃなくて5〜6回に分けて食べる。1回の量が少ないと血糖値の上がり方が緩やかになるから。朝昼晩の間に小さな間食を挟む感じ。
あと、食べる順番。これめちゃくちゃ効く。野菜→タンパク質→炭水化物の順で食べると、血糖値の上がり方が全然違う。最初にサラダ食べるだけでもかなり変わる。
炭水化物は敵じゃない
「糖質制限すればいいんでしょ」って思うかもしれないけど、妊娠中は極端な糖質制限はNG。赤ちゃんの脳の発育にブドウ糖が必要だから。
白米を玄米やもち麦混ぜご飯に変えるとか、パンなら全粒粉やライ麦パンにするとか。精製度の低い炭水化物を選ぶだけでも血糖値の上がり方が穏やかになる。
私の場合、白米100%から「白米2:もち麦1」に変えただけで食後血糖値が20くらい下がった。パスタ食べるときはアルデンテで、全粒粉パスタにして、野菜たっぷり入れて。
間食は、ナッツ、チーズ、無糖ヨーグルト、ゆで卵。甘いもの欲しくなったら、少量のダークチョコとか、ベリー系の果物。バナナとかは血糖値上がりやすいから要注意。
血糖値測定の日々
自己血糖測定器を渡されて、毎日測るように言われる。指先にチクッと針を刺して血を出して、センサーに付けて測定。
最初は痛いし面倒だし嫌だった。でも慣れる。というか、慣れざるを得ない。
朝起きたとき(空腹時)と、食後2時間値を測る。目安は空腹時100mg/dL未満、食後2時間120mg/dL未満。
記録をつけていくと、「このメニューは大丈夫」「これは上がる」ってパターンが見えてくる。自分専用の「食べていいものリスト」ができてくる感じ。
食後に10分でも散歩すると血糖値の上がり方が抑えられるから、食べたら軽く動くのもおすすめ。お皿洗いとか、洗濯物たたむとか、それくらいでも効果ある。
インスリン注射が必要になることも
食事だけで血糖値が下がらない場合、インスリン注射になることもある。
私の友達が妊娠糖尿病でインスリン打ってたんだけど、最初「注射」って聞いて泣いたって言ってた。でも実際始めてみたら、針がめっちゃ細くて痛みもほとんどないらしい。
インスリンは胎盤を通過しないから、赤ちゃんへの影響はない。むしろ高血糖のまま放置する方がよっぽど危険。
「食事で頑張れなかった自分が悪い」って思う必要は全くなくて、体質的にインスリンが必要だっただけ。道具を使うのは悪いことじゃない。
出産したらどうなる?
出産して胎盤が出たら、ほとんどの人は血糖値が正常に戻る。インスリンの邪魔をしてたホルモンがなくなるから。
ただし、一度妊娠糖尿病になった人は、将来的に2型糖尿病になるリスクが普通の人より高い。だから産後も油断は禁物。
産後6〜12週で糖負荷試験をもう一回受けて、その後も1〜3年ごとに検査を受けるのが推奨されてる。面倒だけど、早めに見つかれば対処できるから。
産後の生活で気をつけること
妊娠中に増えた体重を適正範囲に戻して、それをキープすること。授乳中は無理なダイエットはダメだけど、バランスの良い食事と適度な運動で少しずつ戻していく。
妊娠中に身につけた「野菜から食べる」「精製度の低い炭水化物を選ぶ」みたいな習慣は、産後も続けて損はない。というか、家族全員の健康にもいい。
次の妊娠を考えてる人は、妊娠糖尿病の既往があることを早めに伝えて。次回も妊娠糖尿病になる確率は高いから、早期からスクリーニングしてもらえる。
一人で抱え込まなくていい
妊娠糖尿病って診断されると、不安になるし、食事制限もストレスだし、血糖値測定も面倒だし、本当に大変。
「私が悪いのかな」「もっとちゃんとしなきゃ」って自分を責めがちだけど、そんな必要ない。体の仕組みがそうなってるだけで、あなたのせいじゃない。
管理栄養士さんに相談したら、具体的なメニュー例を教えてくれたり、外食のときの選び方を教えてくれたりする。助産師さんや医師にも、遠慮せず質問していい。
同じように妊娠糖尿病って診断された妊婦さん、探してみると意外と周りにいる。情報交換したり、愚痴言い合ったりするだけでも気持ちが楽になる。
赤ちゃんが無事に生まれてくることが一番大事。そのために今できることを、一つずつやっていけば大丈夫。
参考文献
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よくある質問
- Q. 妊娠糖尿病は生活習慣が悪いとなるの?
- いいえ。胎盤ホルモンがインスリンの働きを妨げることが原因で、生活習慣とは直接関係ありません。
- Q. 妊娠糖尿病の食事管理で一番大切なことは?
- 血糖値を急上昇させないこと。分食(1日5〜6回)と野菜→タンパク質→炭水化物の食べ順が効果的です。
- Q. 妊娠糖尿病は産後も続くの?
- 多くの場合、出産後に血糖値は正常に戻ります。ただし将来の2型糖尿病リスクが高まるため産後も定期検査が必要です。
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この記事を書いた人
白滝由紀フェムケア研究所 編集長
🏅 日本フェムテック協会認定フェムテックアンバサダー
フェムケア領域の情報発信に携わるライター(29歳女性)。女性の健康課題について、信頼できるエビデンスに基づいた情報をわかりやすく届けることを目指しています!


