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更年期のドライアイ|目の乾きとホルモンの関係
ホルモン・更年期

更年期のドライアイ|目の乾きとホルモンの関係

更年期になって急に目が乾く、ゴロゴロする。実はエストロゲンの減少が涙の分泌に影響しています。更年期のドライアイの原因、セルフケア、受診の目安を解説します。

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#更年期 #ドライアイ #目の乾き #エストロゲン
📑 目次

「最近やたらと目が乾く。パソコンのせいかな」

そう思って目薬を差し始めたけど全然良くならず、眼科でドライアイと診断された——こういう話を40代後半〜50代の女性からよく聞きます。実はこれ、単なる「目の使いすぎ」じゃなくて、更年期のホルモン変化が関係していることがある。

なぜ更年期にドライアイが増えるのか

涙は「油層・水層・ムチン層」の3層構造。このバランスが崩れると目が乾きます。

エストロゲンには涙腺の機能を維持する働きがあり、減少すると涙の量が減り、質も変わる(蒸発しやすくなる)。さらにアンドロゲン(男性ホルモン)の減少で、まぶた縁の脂を出すマイボーム腺の機能も低下。涙の油層が薄くなって蒸発がさらに進む。

40歳以上の女性の約3人に1人がドライアイ症状を経験しており、閉経後に急増する傾向があります。男性と比べて女性の有病率が明らかに高いのも、ホルモンの影響を裏付けています。

ドライアイの症状チェック

  • 目が乾く、ゴロゴロする
  • 目が疲れやすい、かすむ
  • まぶしさを感じやすい
  • 涙が出やすい(乾きへの反射で出る)
  • コンタクトが不快になった
  • 長時間のPC・読書がつらい

「涙が出やすい」のもドライアイの症状のひとつ。目の表面が乾いて刺激を受けると、反射的に涙がどっと出ることがあるんです。

セルフケアでできること

目薬の選び方

人工涙液タイプの防腐剤フリー(使い切り)がベスト。充血取り目薬やクールタイプは避けて。1日4〜6回、「乾いたな」と感じたら差す程度でOK。

まばたきを意識する

PC・スマホ使用中はまばたきが通常の1/3〜1/4に減る。20分ごとに画面から目を離して遠くを20秒見る「20-20-20ルール」がおすすめ。

目の周りを温める

蒸しタオルやホットアイマスクで5〜10分温めると、マイボーム腺の詰まりがほぐれて涙の油層が改善する。1日1〜2回、お風呂上がりが効果的。これ、ドライアイだけじゃなく目の疲れにもすごく効くので騙されたと思ってやってみてほしい。

部屋の湿度を保つ

加湿器で50〜60%を目安に。デスクに小型加湿器を置くだけでも違う。エアコンの風が直接顔に当たる席は涙の蒸発が加速するので、風向きの調整やデスクの配置変えも試してみて。冬場はとくに室内が乾燥しやすく、暖房+低湿度のダブルパンチでドライアイが悪化しがち。

意外と見落としがちな生活習慣

スマホを使う姿勢にも注意。目線を下げて使うほうが、まぶたが覆う面積が広くなって涙の蒸発が減る。ベッドで仰向けにスマホを見る姿勢は目が大きく開くので乾きやすい。また、就寝中にまぶたが完全に閉じきれていないケースもあり(兎眼傾向)、朝起きたときに目がパリパリに乾いている人は、就寝前に人工涙液を差してから寝るのもひとつの方法です。

目に良い栄養素を摂る

オメガ3脂肪酸(青魚・亜麻仁油)は涙の油層を改善するという研究報告が複数あり。ビタミンA(にんじん・かぼちゃ)は粘膜保護に。食事だけで十分に摂れないときは、オメガ3のサプリメントを補助的に使うのもあり。カフェインの摂りすぎも涙の分泌に影響するという報告があるので、コーヒーを1日3杯以上飲んでいる人は少し控えめにしてみてもいいかもしれません。

コンタクトレンズとの付き合い方

更年期のドライアイでコンタクトが急に不快になることがある。含水率の低いレンズへの変更、1dayタイプへの変更、装用時間を8時間未満に抑える、メガネと併用する——眼科で相談すれば適したレンズを提案してもらえます。

眼科を受診すべきタイミング

市販の目薬で改善しない、目の痛みが強い、視力低下を感じる、目が開けていられない——こういった場合はセルフケアだけで済まさず眼科へ。涙の量や質を検査して、処方目薬を出してもらえます。重度の場合は涙点プラグ(涙の排出口を塞ぐ処置)という選択肢も。

ドライアイは「大したことない」と思われがちだけど、進行すると角膜に傷がつくこともある。QOLへの影響も地味に大きい。目が乾くと集中力が落ちるし、読書やPC作業の効率も下がる。対策すればちゃんと楽になる症状なので、軽く見ないでケアしていきましょう。

受診するときは、「いつ乾くか」を伝えると診断がスムーズです。朝がつらいのか、夕方に悪化するのか、コンタクトの日だけひどいのか、PC作業のあとにかすむのか。この情報があるだけで、蒸発型なのか涙液不足型なのかの見立てがしやすくなります。更年期外来や婦人科でホルモンの相談をしている人は、そのことも眼科で共有しておくと連携が取りやすいです。


参考文献


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よくある質問

Q. 更年期のドライアイは治る?
完治が難しいケースもありますが、点眼薬やセルフケアで症状をかなり軽減できます。HRTでホルモンバランスが改善すると目の乾きも緩和されることがあります。
Q. 市販の目薬でも大丈夫?
軽度なら市販の人工涙液で対応できます。ただし防腐剤入りを頻繁に使うと逆効果に。使い切りタイプの防腐剤フリー人工涙液がおすすめです。
Q. コンタクトレンズは使い続けても大丈夫?
ドライアイが悪化している場合、コンタクトが症状を悪くすることがあります。眼科医に相談し、含水率の低いレンズへの変更やメガネとの併用を検討しましょう。
白滝由紀

この記事を書いた人

白滝由紀

フェムケア研究所 編集長

🏅 日本フェムテック協会認定フェムテックアンバサダー

フェムケア領域の情報発信に携わるライター(29歳女性)。女性の健康課題について、信頼できるエビデンスに基づいた情報をわかりやすく届けることを目指しています!

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