卵巣捻転(卵巣茎捻転)の痛みとは?症状の見分け方と緊急対応
突然の激しい下腹部痛、もしかして卵巣捻転?痛みの特徴、他の婦人科疾患との見分け方、すぐに受診すべきサインを解説。
📑 目次
夜中に突然、下腹部に刺すような痛みで目が覚めたら。そのまま冷や汗が止まらなくて、立っていられないくらいの激痛だったら。
それ、もしかしたら卵巣茎捻転かもしれない。
聞き慣れない名前だけど、実は婦人科救急の中でもかなり緊急度が高い状態。今回は、知っておいてほしいこの症状について話していくね。
卵巣茎捻転って何が起きてるの?
卵巣茎捻転は、卵巣とそれを支えている靭帯や血管がねじれてしまう状態のこと。
イメージとしては、ゴム風船を持って手首でくるくる回したときみたいな感じ。卵巣が茎のようになっている部分を軸にして、ぐるっと回転しちゃうんだよね。
そうなると何が問題かって、血流が遮断されること。卵巣に酸素や栄養が届かなくなって、放っておくと数時間で組織が壊死し始める。だから「すぐ病院」が必要なんだ。
どんな人がなりやすいの?
実は、卵巣茎捻転になりやすい条件がいくつかある。
まず多いのが、卵巣嚢腫があるケースです。特に5〜10cmくらいの大きさになると、重みでねじれやすくなる。小さすぎても大きすぎてもリスクは下がるんだけど、中途半端なサイズが一番危ない。
若い世代も要注意で、10代後半から30代前半に多く見られる。この年代は卵巣の靭帯がまだ柔らかくて、ねじれやすいんだって。
あと意外なのが、妊娠中です。妊娠で卵巣が少し腫れることがあって、それがきっかけになることもある。
激しい運動やスポーツの直後に起きることもあるけど、実際には「何もしてないのに突然」っていうケースも多い。寝返りを打っただけで、とかね。
症状の特徴
卵巣茎捻転の症状は、とにかく。
下腹部の片側が刺すように痛くて、我慢できないレベル。右か左、どちらか一方が痛むことがほとんど。
痛みと一緒に出やすいのが:
- 吐き気・嘔吐
- 冷や汗
- 顔面蒼白
- 軽い発熱(37度台)
生理痛とは明らかに違う痛みで、「今までに経験したことない痛み」って表現する人が多い。
ただややこしいのが、たまに痛みが一時的に治まることがあること。ねじれが戻ったり、完全にねじれきって神経が麻痺したりすると、痛みが減るんだよね。でもこれ、治ったわけじゃなくて、むしろ危険な状態に進んでるサイン。
何と間違えやすい?
この激痛、他の病気と間違えられることも結構ある。
虫垂炎は代表的な間違えパターン。右下腹部の痛みだと特に。
子宮外妊娠も似た症状が出るから、妊娠の可能性がある場合は必ず伝えて。
尿管結石も激痛だし、卵巣嚢胞破裂も急な痛みが特徴。
だからこそ、婦人科での超音波検査が大事になってくる。
病院ではどんな検査をする?
救急外来や婦人科を受診すると、まずをすることが多い。
卵巣の腫れ具合、血流の状態、ねじれているかどうかを確認する。カラードプラという血流を見る機能を使うと、卵巣への血流が途絶えているのが分かるんだ。
必要に応じてCTやMRIをすることもある。
血液検査では、炎症反応や白血球の数値をチェック。ただ、初期段階だとそこまで数値が上がらないこともあるから、画像検査の方が重要。
治療方法
卵巣茎捻転と診断されたら、基本的には。
腹腔鏡手術で、お腹に小さな穴を数カ所開けて、カメラと器具を入れてねじれを戻す。ねじれを解除したら、卵巣の色を観察。ピンク色に戻ってきたら血流が回復したサインで、卵巣を残せる可能性が高い。
でも壊死が進んでいたら、残念ながら卵巣を摘出することになる。片方の卵巣を失っても、もう片方が残っていれば妊娠は可能だけど、やっぱり早期発見が何より大事。
手術後は数日入院して、経過を見ることになる。
いつ病院に行くべき?
迷ったら、すぐ救急外来へ。これに尽きる。
特にこんな症状があったら、夜中でも救急外来へ:
- 突然の激しい下腹部痛
- 立っていられないほどの痛み
- 吐き気・嘔吐を伴う腹痛
- 冷や汗が出るほどの痛み
- 過去に卵巣嚢腫を指摘されたことがある人の急な腹痛
「様子を見よう」が命取りになることもある疾患だから、恥ずかしがらずに救急車を呼んでもいい。
予防はできる?
完全に予防するのは難しいけど、リスクを減らすことはできる。
定期的に婦人科で診てもらうのが一番。卵巣嚢腫があるかどうか、サイズはどれくらいかを把握しておくことで、リスク管理ができる。
卵巣嚢腫が見つかって、サイズが大きくなってきたら、医師と相談して予防的に手術するという選択肢もある。特に捻転リスクが高いサイズ(5cm以上)になったら、真剣に検討する価値がある。
普段から激しい運動をしている人で卵巣嚢腫がある場合は、運動の種類や強度について医師に相談しておくと安心かも。
最後に
卵巣茎捻転は、知名度は低いけど緊急性はめちゃくちゃ高い。
「ただの腹痛」と思って我慢していると、取り返しのつかないことになる可能性もある。
自分の体の声に耳を傾けて、「いつもと違う」って感じたら、遠慮せず病院へ。特に過去に卵巣嚢腫を指摘されたことがある人は、この症状のことを頭の片隅に置いておいてほしい。
痛みが治まっても油断しないで。それが一番伝えたいこと。
📖 このテーマの全体ガイド: 婦人科受診完全ガイド
参考文献
- 日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会「産婦人科診療ガイドライン−婦人科外来編 2023」
- 日本婦人科腫瘍学会「卵巣腫瘍の取扱い規約 第1部 臨床編」
- Pansky M, et al. (2000). “Recurrent ovarian torsion: clinical characteristics and best way of treatment.” Fertil Steril.
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よくある質問
- Q. 卵巣茎捻転とはどのような状態ですか?
- 卵巣とそれを支える靭帯・血管がねじれることで血流が遮断される婦人科救急疾患です。放置すると数時間で卵巣が壊死するため、緊急手術が必要です。
- Q. 卵巣茎捻転の主な症状は何ですか?
- 突然の激しい下腹部片側の痛み、吐き気・嘔吐、冷や汗、顔面蒼白が主な症状です。「今まで経験したことがない痛み」と表現されることが多いです。
- Q. どんな人が卵巣茎捻転になりやすいですか?
- 卵巣嚢腫(特に5〜10cm程度)がある方、10代後半〜30代前半の女性、妊娠中の方がリスクが高いとされています。
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この記事を書いた人
白滝由紀フェムケア研究所 編集長
🏅 日本フェムテック協会認定フェムテックアンバサダー
フェムケア領域の情報発信に携わるライター(29歳女性)。女性の健康課題について、信頼できるエビデンスに基づいた情報をわかりやすく届けることを目指しています!


