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プロラクチンが高いと言われたら|症状・原因・治療法
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プロラクチンが高いと言われたら|症状・原因・治療法

血液検査で「プロラクチン値が高い」と言われたら、不安になりますよね。生理が止まったり、乳汁が出たり。高プロラクチン血症の症状・原因・検査・治療について、わかりやすく解説します。

約6分で読めます
#プロラクチン #高プロラクチン血症 #ホルモン #生理不順
📑 目次

「血液検査の結果、プロラクチンが高めですね」

そう言われて、頭が真っ白になった経験はありませんか?プロラクチンって何?どうして高いの?治療が必要なの?

不安な気持ち、よくわかります。この記事では、高プロラクチン血症について、症状から治療法まで整理してお伝えします。

プロラクチンが高いとどうなる?

プロラクチンは、脳の下垂体から分泌されるホルモン。本来は授乳中に母乳を作るために必要なホルモンですが、これが妊娠していないのに高くなると、体にさまざまな影響が出てきます。

代表的な症状は、この2つ。

プロラクチンが高いと、排卵を促すホルモンの分泌が抑えられてしまいます。その結果、排卵が起こらず生理が止まってしまう。あるいは、生理の周期が乱れて2〜3カ月に1回になることも。

妊娠を希望している人にとっては、これが一番の問題です。排卵していないので、当然妊娠しづらい状態に。

妊娠も授乳もしていないのに、乳首から白っぽい液体が出る。下着に染みができて気づく人もいれば、お風呂で絞ると出てくる程度の人も。

量には個人差があります。ポタポタ垂れるほど出る人もいれば、ほんの少ししか出ない人も。少量だから大丈夫、というわけではありません。

それ以外にも、頭痛や視野が狭くなる(視野欠損)といった症状が出ることがあります。これは脳腫瘍(下垂体腺腫)が原因の場合に起こりやすい症状。

なぜプロラクチンが高くなるのか

高プロラクチン血症の原因は、大きく分けて3つあります。

薬の副作用

意外かもしれませんが、いちばん多いのがこれ。精神科で処方される薬(抗うつ薬や抗精神病薬の一部)、胃薬、吐き気止めなど、日常的に使う薬がプロラクチンを上げることがあります。

薬を飲み始めてから生理が止まった、という場合は、この可能性を疑ってみて。

脳下垂体の腫瘍(プロラクチノーマ)

下垂体にできる良性の腫瘍です。「腫瘍」と聞くと怖いかもしれませんが、多くは小さくて(1cm以下)、命に関わるものではありません。

ただし、腫瘍が大きくなると周囲の神経を圧迫して、頭痛や視野障害を引き起こすことがあるので、定期的な経過観察が大切。

甲状腺機能低下症

甲状腺ホルモンが不足すると、体が「もっとホルモンを出さなきゃ」と反応して、プロラクチンも一緒に増えてしまうことがあります。

この場合、甲状腺の治療をすればプロラクチン値も自然に下がることが多いです。

他にも、ストレス、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、慢性腎不全など、さまざまな要因でプロラクチンは上がります。原因不明のケースもあります。

どうやって調べる?

プロラクチンの検査は、血液検査で行います。

ただし、プロラクチンはちょっとしたことで上がりやすいホルモン。採血前に運動したり、緊張したり、乳首への刺激があったりすると、一時的に値が上がってしまいます。

なので、1回の検査だけで診断することはあまりありません。時間をあけて2〜3回測定して、本当に高いのかを確認します。

プロラクチン値が高いことが確認できたら、次は原因を探ります。

  • 問診: 飲んでいる薬、生理の状態、症状の有無
  • MRI検査: 脳下垂体に腫瘍がないかチェック
  • 甲状腺機能検査: 甲状腺機能低下症の有無

特にMRIは、腫瘍の有無やサイズを正確に把握するために重要です。

治療はどうするの?

治療の目的は、プロラクチン値を正常に戻して、生理を再開させること。妊娠を希望している場合は、排卵を促すことが目標になります。

薬が原因なら、まず薬の見直し

可能であれば、原因となっている薬を減らしたり、別の薬に変更したりします。ただし、精神科の薬などは勝手にやめると危険なので、必ず主治医と相談してください。

プロラクチンを下げる薬

カベルゴリンやブロモクリプチンといった薬を使います。週に1〜2回飲むだけで、プロラクチン値を下げる効果があります。

この薬を飲むと、多くの人は数カ月で生理が戻り、排卵も再開します。妊娠を希望している人は、この治療で妊娠できるケースがほとんど。

副作用として、吐き気やめまいが出ることがありますが、少量から始めれば多くの場合は慣れてきます。

腫瘍が大きい場合は手術も

プロラクチノーマが大きくて視野障害や頭痛がひどい場合、または薬が効かない場合は、手術で腫瘍を取り除くことも。とはいえ、手術が必要になるケースは少数派です。

病院に行くタイミングは?

こんな症状があったら、婦人科(または内分泌内科)を受診してみてください。

  • 生理が3カ月以上来ていない
  • 生理周期が乱れている
  • 妊娠していないのに乳汁が出る
  • 頭痛が続いている
  • 視野が狭くなった気がする

特に妊娠を希望している場合は、早めに受診した方が安心です。治療を始めれば、多くの人は自然妊娠できるようになります。

逆に、プロラクチンが少し高めでも、生理が順調で特に症状がない場合は、経過観察だけで済むこともあります。数値だけで判断せず、症状やライフプランに合わせて治療方針を決めていきます。

最後に

「プロラクチンが高い」と言われると、なんだか大変な病気のように感じるかもしれません。でも、実際には治療可能なことがほとんど。

原因をきちんと調べて、必要なら薬を使えば、生理も排卵も戻ってきます。妊娠だって、十分可能。

不安なことがあれば、遠慮せず医師に質問してみてください。納得できるまで説明してもらうことが、いちばん大切です。

参考文献


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よくある質問

Q. 高プロラクチン血症とはどのような状態ですか?
血中のプロラクチン(乳汁分泌ホルモン)が過剰に分泌される状態です。下垂体腫瘍(プロラクチノーマ)や薬の副作用などが原因となります。月経不順・乳汁分泌・不妊の原因となることがあります。
Q. 高プロラクチン血症の治療方法は何ですか?
原因によって異なります。プロラクチノーマ(下垂体腫瘍)による場合はドパミン作動薬(カベルゴリン・ブロモクリプチン等)が主な治療法です。薬剤性の場合は原因薬剤の調整を担当医と相談します。
Q. 高プロラクチン血症でも妊娠できますか?
適切な治療でプロラクチン値が正常化すれば、多くのケースで排卵が回復し妊娠が可能になります。不妊治療中に発見された場合も、まず主治医への相談が重要です。
白滝由紀

この記事を書いた人

白滝由紀

フェムケア研究所 編集長

🏅 日本フェムテック協会認定フェムテックアンバサダー

フェムケア領域の情報発信に携わるライター(29歳女性)。女性の健康課題について、信頼できるエビデンスに基づいた情報をわかりやすく届けることを目指しています!

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