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子宮腺筋症とは?子宮内膜症との違い・症状・治療法
婦人科の病気

子宮腺筋症とは?子宮内膜症との違い・症状・治療法

生理痛がどんどん重くなる、経血量が増えた…それ、子宮腺筋症かもしれません。子宮内膜症との違いや症状、治療の選択肢をわかりやすく解説します。

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📑 目次

「昔はこんなにつらくなかったのに…」

30代後半になって、生理痛が年々ひどくなってきた。鎮痛剤の量も増えた。経血量も以前の2倍くらいある気がする。そんな経験、ありませんか。

それ、もしかしたら子宮腺筋症かもしれません。

子宮腺筋症って、どんな病気?

子宮腺筋症は、本来は子宮の内側にあるはずの子宮内膜組織が、子宮の筋肉の中に入り込んでしまう病気です。

子宮の壁はもともと厚い筋肉でできているんですが、そこに子宮内膜が入り込むと、生理のたびにその部分も出血と炎症を繰り返します。結果、子宮全体が腫れてどんどん大きくなっていく。子宮が通常の2〜3倍に腫れることも珍しくありません。

30代後半〜40代の女性に多く見られます。出産経験のある人に多いとも言われていますが、未経産の人にも起こります。

子宮内膜症との違いは?

「子宮内膜症」という言葉は聞いたことがある人も多いはず。名前が似ているし、どちらも子宮内膜組織が関係しているので、よく混同されます。

子宮内膜症は、子宮内膜組織が子宮の「外」(卵巣や腹膜など)にできてしまう病気。一方、子宮腺筋症は、子宮の筋肉の「中」に入り込む病気。

場所が違うんです。

とはいえ、両者が合併することもあります。実際、子宮内膜症の人の一部は子宮腺筋症も併発していることがあるので、診察の際には両方の可能性を視野に入れて検査することが多いですね。

どんな症状が出るの?

典型的な症状は、この3つ。

生理痛がどんどんひどくなる

子宮腺筋症の最も特徴的な症状のひとつは、20代の頃は問題なかった生理痛が、30代後半以降に急に重くなってくることです。

子宮の筋肉の中で炎症が起こるので、痛みが強い。下腹部全体がギューッと締め付けられるような痛みや、腰まで響く重い痛み。鎮痛剤が効きにくくなってくることもあります。

経血量が多い

子宮全体が大きくなるので、子宮内膜の面積も広がります。すると、生理のときに剥がれ落ちる内膜の量も増える。

レバー状の塊が出る、昼でも夜用ナプキンが必要、1〜2時間おきにナプキンを替えないと漏れる。こういった症状があれば、過多月経の可能性があります。

過多月経が続くと、貧血になりやすいです。疲れやすい、めまい、息切れ…こうした症状が出たら要注意。

子宮が大きくなる

触診や超音波検査で、子宮が全体的に腫れているのがわかります。妊娠2〜3カ月くらいのサイズまで大きくなることも。

大きくなった子宮が膀胱を圧迫して、頻尿になることもあります。

どうやって診断するの?

婦人科での内診と経腟超音波検査が基本です。

超音波で子宮を見ると、腺筋症の場合は子宮の壁が全体的に厚くなっていて、筋肉の中に小さな嚢胞(水がたまった袋)が点々と見えることがあります。

MRI検査をすると、さらに詳しく病変の範囲や広がりを確認できます。手術を検討する際には、MRIで事前にしっかり評価することが多いですね。

治療法は?

治療の選択肢は、症状の重さ、年齢、今後の妊娠希望によって変わります。

薬物療法

鎮痛薬(NSAIDs)
まずは痛みのコントロールから。ロキソニンやイブプロフェンなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)を使います。ただし、進行すると効きにくくなることも。

低用量ピル・ジエノゲスト
ホルモン療法で生理を軽くしたり、止めたりすることで、症状を和らげます。ピルやジエノゲスト(ディナゲスト®️など)が使われることが多いです。

子宮内に装着する黄体ホルモン放出システム(ミレーナ®️)も選択肢の一つ。5年間効果が続くので、長期的な管理に向いています。

GnRHアゴニスト療法
一時的に閉経状態にして、病変を小さくする治療。効果は高いですが、更年期のような症状(ホットフラッシュ、骨密度低下など)が出るため、長期使用には向きません。手術前に病変を縮小させる目的で使うことが多いです。

手術療法

薬でコントロールできない場合や、貧血がひどい場合、妊娠を希望する場合には手術も検討されます。

子宮全摘出術
子宮を取ってしまう方法。今後妊娠を希望しない、症状が重い、薬が効かない、という場合の根本的な治療です。腺筋症の症状は完全になくなります。

卵巣は残すことが多いので、女性ホルモンは分泌され続けます。更年期が急に来るわけではありません。

腺筋症病巣切除術
病変部分だけを取り除いて、子宮を残す方法。ただし、腺筋症は子宮筋腫と違って境界がはっきりしないので、完全に取り切るのが難しい。再発リスクもあります。

妊娠を強く希望する場合に検討されますが、慎重な判断が必要です。

選択は人それぞれ

正直、「これが正解」という治療法はありません。

40代後半で妊娠を希望しないなら、子宮全摘出を選ぶ人も多いです。一方、まだ30代前半で妊娠の可能性を残したいなら、まずはホルモン療法で様子を見ることになる。

生活の質をどれだけ優先するか、仕事への影響はどうか、パートナーとの関係は…そういった要素も含めて、主治医とじっくり相談することが大事です。

生活の中でできることは?

治療と並行して、日常生活で意識できることもあります。

貧血対策として、鉄分の多い食事(赤身の肉、レバー、ほうれん草など)を意識的に摂る。サプリメントを活用するのもいいですね。

体を冷やさないこと。血行が悪くなると痛みが増すので、カイロや腹巻き、温かい飲み物などで下半身を温める工夫を。

あとは、我慢しすぎないこと。「生理痛くらいで…」と思わず、つらいときはちゃんと休む。周りに言いにくいかもしれないけれど、無理して悪化させるほうがよくないです。

最後に

子宮腺筋症は、決して珍しい病気ではありません。でも、症状を「生理だから仕方ない」と我慢している人がまだまだ多いのも事実。

年々生理痛がひどくなっている、経血量が増えている、貧血気味…そんなサインがあったら、一度婦人科で相談してみてください。

治療の選択肢は意外とたくさんあります。自分の体と向き合いながら、納得のいく方法を見つけていけるといいですね。


参考文献

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よくある質問

Q. 子宮腺筋症と子宮内膜症の違いは何ですか?
子宮内膜症は子宮の外に内膜組織ができる病気で、子宮腺筋症は子宮の筋肉の中に入り込む病気です。場所が異なりますが合併することもあります。
Q. 子宮腺筋症はどんな人がなりやすいですか?
30代後半〜40代の女性に多く見られます。出産経験のある人に多いとされますが、未経産の人にも起こります。
Q. 子宮腺筋症の治療法にはどんな選択肢がありますか?
鎮痛剤やピル・ジエノゲストなどの薬物療法、ミレーナの装着、手術療法(子宮全摘出・病巣切除)など、症状や妊娠希望に応じた選択肢があります。
白滝由紀

この記事を書いた人

白滝由紀

フェムケア研究所 編集長

🏅 日本フェムテック協会認定フェムテックアンバサダー

フェムケア領域の情報発信に携わるライター(29歳女性)。女性の健康課題について、信頼できるエビデンスに基づいた情報をわかりやすく届けることを目指しています!

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